小学3年生の時読んだ本で人を見るが変わった話
私は、親が働いていましたし、父親が戦争から帰ってきてからの子ですので兄弟も年が離れていましたので一人の時が多かったです。
学校でも体が弱かったので小学4年生くらいまでは休みがちだつたのでラジオを聴いたり、本を読んだりするのが多かったです。
本と言っても買ってもらっのではなく、図書館の本のことです。
小学3年生の時本の題名は覚えておりませんが、私の人を見る目が大きく変わった一冊の本がありました。
内容もうろ覚えですが、こんな話です。
女の子がお使いに行って森で道に迷ってしまいました。だんだん暗くなりお腹もすいてきました。そうしたら向こうの方に明かりが見えました。
少女は明かりの方へ歩いて行ったら、大きなお城がありました。少女は、こんにちは、誰かいますか、誰かいますかと何回も声を掛けましたが何の返事もありません。だんだん中に入っていったら、テーブルにすごいごちそうが並んでいました。あまりにもお腹がすいていたので、つい手を出して食べてしまいました。
そうしたら、奥の方から”誰だー、人の物を黙って食べたのは”とすごく大きな声で聞こえたので、少女はびっくりして謝り、道に迷った話をしました。
そうしたら出てきたのは、ライオンの顔をして体は人間の怪物でした。少女は怖くて、怖くてもうどうしたらいいかわかりません。
でも話してみると、声は大きいし、怖い顔をしているけれどとてもやさしい人だったので、そこに少しいることにしました。
でも、お城なのにその人以外石像ばかりで誰もいませんでした。
色々お手伝いしているとだんだん優しい人だなあと思うようになってきました。
長いことお手伝いをしているうちにその人から”お嫁さんになって下さい”と言われ、
いい人だし”いいわ”と言いました。二人だけの結婚式を挙げている時、少女がおでこに
キスをしました。
その瞬間今まで石像だったお城にいる人たちが人間になり、動き始めました。
まだびっくりしたのは、ライオンの顔をした怪物が、王子様になっていました。
そして、その王子様の話を聞くと、そんな顔の怪物と結婚する人はいないだろうと悪魔が魔法をかけたそうです。
どんな顔をしていても心は優しい人はいるのだなあと少女は思いました。
それからは、ちょっと先生から注意を受けるような子や、転校してきたばかりの子、成績が悪い子、いじめられている子にも普通に挨拶をしたり、話したりするようになってきました。